歯磨剤について豆知識!

2021年10月29日

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前回、前々回と磨き方や器具の種類、使い方をお話してきましたが、皆さんお家で歯磨きするときは歯磨剤を使うと思います。ですので今回は歯磨剤についてお話していきます。

 

まず、歯科に行って歯磨剤のおすすめを聞くとフッ素配合のものが必ずと言って良いほど出てくると思います。ですので、フッ素の大切さも踏まえて進めていこうと思います。

 

フッ化物には、①歯のエナメル質を構成するハイドロキシアパタイトの結晶性の改善、②フルオロアパタイトの生成、③再石灰化の促進、④細菌・酵素作用の抑制という4つの働きがあります。①〜③は歯質を強化し、耐酸性を向上させ、④は酸の産生を低下させ、歯へもプラークへもアプローチ出来る抗う蝕作用をもたらします。

(酸によって歯が溶かされ虫歯が進行します。)

 

八戸市の歯医者 くぼた歯科医院よりフッ素塗布キャンペーンのお知らせです - 女性歯科医師のいる優しい歯科医院です

 

日本ではこのフッ化物を取り入れたフッ化物配合歯磨剤、フッ化物洗口、フッ化物歯面塗布を利用できます。これらを効果的に使用することで虫歯のリスクを軽減できるのです。

 

その中で、2017年3月に、フッ化物イオン濃度(フッ素濃度)の上限を1500ppmとする高濃度フッ化物配合歯磨剤の市販が厚生労働省により認められました。

 

これを受けて各メーカーからも多くの製品が販売されるようになり、セルフケアで用いる歯磨剤の選択肢が広がりました。

 

しかし、たとえ高濃度のフッ化物配合歯磨剤を使用していたとしても、使用方法が適切でない場合には、効果が十分に得られない可能性があります。

 

そこで大切になってくるのがフッ化物を口腔内になるべく多く残すことです。研究の結果では、フッ化物保持の重要性の順序は、歯磨剤のフッ化物イオン濃度>歯磨剤の使用量>すすぎ方>ブラッシング時間でした。そしてこれまでに報告された知見に基づく年齢別に推奨されるフッ化物イオン濃度と使用量を図に示します。

(ただしフッ素の量にも決まりがあるので正しい量を正しい使い方で使用して下さい。)

 

幼児用歯磨き粉のフッ素濃度と製品一覧|着太郎の育児エビデンス|note

 

ブラッシング時間は一般的に2分間のブラッシングが推奨されていますが、平均では約45秒しかブラッシングしてないとの報告もあります。ですが、120秒間のブラッシングでは、45秒間のブラッシングと比較して、エナメル質の再石灰化とエナメル質へのフッ化物の取り込みが増加することが報告されています。ですから2分間はブラッシングする様にしてみましょう。

 

これらを取り入れて毎日ブラッシングすることで歯質を強化することが出来ます。

 

加えて歯科での定期検診で、定期的に歯科で受けられる高濃度フッ素を塗布することでより歯質を強化出来るので、歯が生えたての小さなお子様からご年配の方まで皆んなで健康で強い歯をつくっていきましょう!!